前回の事(肺がん検査で分かったこと)で書いた通り、8月末に胸腔鏡下で右肺上葉の切除手術を受けた。9月に病理診断の結果が出たので、その内容をメモしておく。前回同様、最終的な判断は主治医のものであり、以下はあくまで自分用の整理である。
まず一般的な知識としてAIにまとめてもらった内容が以下。
肺癌の病期分類(TNM分類)と組織型についてのまとめ
肺癌の病期(ステージ)は、T(腫瘍の大きさ・浸潤の広がり)・N(リンパ節転移の有無)・M(遠隔転移の有無)の3つの組み合わせで決まる。
TNM分類の基本##
- T2a:腫瘍の大きさが3cmを超え4cm以下、または大きさに関わらず臓側胸膜(肺の表面を覆う膜)への浸潤がある場合などに該当する分類。
- N0:郭清したリンパ節に転移が見られない状態。
- ステージIB(T2aN0M0):遠隔転移も広範なリンパ節転移もなく、腫瘍の大きさや局所浸潤の程度によって早期〜局所進行の間に位置づけられる病期。
組織型について##
まず腺癌(せんがん、adenocarcinoma)とは、体の中で分泌腺やそれに類する働きをする組織——肺でいえば気管支腺や肺胞上皮など——に由来する上皮性の悪性腫瘍のことを指す。肺癌にはいくつかの組織型があるが、腺癌はその中でも最も頻度が高いサブタイプで、非小細胞肺癌(NSCLC)に分類される。
腺癌は単一のパターンで構成されることは少なく、乳頭状・腺房状・充実性・微小乳頭状・鱗屑状(lepidic)などのパターンが混在するのが一般的で、最も優勢なパターンの名称で「◯◯型主体」と呼ばれることが多い。中でも微小乳頭型や、STAS(Spread Through Air Spaces:腫瘍細胞が肺胞腔を通じて周囲に広がっている所見)の有無は、再発リスクに関わる因子として近年注目されている。
術後の位置づけ##
早期の肺癌では手術単独で経過観察となることも多いが、腫瘍径・脈管侵襲の有無・組織型などの因子によっては、再発予防を目的とした術後薬物療法(補助療法)が検討される場合がある。
自分の場合##
切除した検体の病理診断結果は以下の通り。
Lung, right upper lobe, lobectomy: Invasive papillary adenocarcinoma, pT2a Lymph nodes, regional dissection: No metastasis, pN0
所見は以下の通り。
右肺上葉切除検体が提出されています。
肉眼所見:32×17 mm大の腫瘤が観察されます。 組織像:異型核を有する腫瘍細胞が乳頭状、腺房状をなして増殖しています。 腫瘍間質には高度の炎症細胞浸潤とともに密な線維化を伴っています。辺縁には肺胞上皮置換型の領域もみられます。乳頭型主体の浸潤性腺癌です。 臓側胸膜外弾力膜を越える浸潤を示します。一部、血管侵襲が示唆されます。 リンパ管侵襲、神経侵襲はあきらかではありません。 背景肺は、気腫合併間質性肺炎として矛盾しない像を呈し、気管支上皮化生が散見されます。 郭清リンパ節および気管支周囲リンパ節に腫瘍の転移はみられません。
病理学的記載(肺癌取扱い規約 第9版)は以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部位・大きさ | Rt, S2>1, total size:32x25x17 mm(microscopic size), invasive size:32 mm |
| 組織型 | papillary adenocarcinoma, G2 |
| コンポーネント | papillary:60%, acinar:20%, micropapillary:10%, lepidic:10% |
| STAS | STAS-0 |
| 胸膜・脈管侵襲 | Pn0, pm0, p11, Ly0, V1(EVG), br(-), PLC(-) |
| 病期 | pT2a, pN0(標本番号 #1:0/1, #2R:0/1, #4R:0/3, #10:0/1, #11s:0/1, #12u:0/2), MX, pStage IB, R0 |
切出し日は2026年08月26日、報告日は2026年09月18日。
診察の際に受け取ったメモには、ステージIBであることに加えて、5年生存率85%程度であること、再発予防の術後薬物療法について(薬剤名は判読しづらく、正確な名称は確認中)、その治療による上乗せ効果が5〜8%程度と説明された。要は、再発防止策をとるには今投薬しているリスクを考慮するととらない方がいいということなのだろう。
今後、術後治療の方針が決まれば、また追記していきたい。



